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◆《受験》お子様に「勉強やった?」と聞くのは意味がない

皆様こんにちは、塾長の平岩です。

もし、中高生のお子様をお持ちの保護者様がいらっしゃいましたら、最後まで読んでいただけると、とてもいいことがあるかも――
かも? ですけどね(笑)

お子様に、「勉強した?」と聞いてはいませんか?
その言葉が如何に意味のないものかをご説明しようかとおもいます。そして、どういえばいいのかも。

それを説明するのに、まず『受験勉強をいつから始めればいいか』から始めましょうか。
もちろん、その答えは「今すぐ」です。ただし、そこには「では一日にどれくらいやればいいか」という問題が横たわっています。
ただ、どれくらいやればいいかというのは、習熟度や志望校によって変わるので一概には言えません。

一つ言えることは、よく「自分との戦い」という言葉を耳にしますが、こと受験に限って言えば、それは「人との戦い」でしかなく、 受験当日に考えることは、「ライバルより1点でも多くとれば勝ち」ということです。

たしかに、合格の目安である「ボーダー」は存在します。 しかしそれは年度によって変わるものであり、絶対的なものではありません。受験に「目標到達点」などないのです。

ということは、「自分なりにどれくらい勉強したか」ではなく、「他人よりもどれだけ多く勉強したか」で合否が決まることになり、 人よりも多く勉強するのに一番効率がいいのは、「他人がやっていない時期に勉強する」ことになります。
それはいつなのかと言われれば、「今」なのです。

お子様に「勉強したかどうか」を聞いたところで、「5分」でも「5時間」でも、「やった」ことに変わりません。お子様からは「やった」とだけ返ってきます。
さらに、やってない場合にも「やった」と返ってくるでしょう。これでは、意味がないのです。
ましてや「ほんとにやったの?」などと言ってしまうと、もう目も当てられません。

そもそも、お子様に言葉をかける目的は何でしょうか。
どれくらいやっているのかをチェックし、量が少ないならそれを増やしたい――ではないでしょうか。

そこで、問いかけを「勉強をどれくらいやったか」と聞くことをお勧めします。
そして、これが最も大切なのですが、勉強量がゼロでない限り、必ず「ほめる」ことを心がけましょう。

「どれくらいやった?」に対して「30分」なら、「お、やったんだ、えらいえらい」
「2時間」なら「すごい、がんばってるね!」とほめるのです。
「ゼロ」なら、残念そうに「もうちょっと頑張ってほしいな」くらいでしょうか。

そしてさらに気を付けなければならないのが、それ以上は何も言わない、ということです。
「もっとやれ」と言っても、勉強量は増えません。褒めることでしか、人は動かない――

親御様の忍耐力が必要になるのが、「受験」というものであるのは、なんともつらいものですね。


野村克也氏の言葉に「やって見せ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かず」というものがありますが、本当にその通りなのです。
塾の講師もこうでなければならないと、私はいつも自分に言い聞かせています。

それでは今回はこれくらいに。皆様、また次回に。




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